和光市の住みやすさと評判、相場・スポット:都会と田舎のバランスが良い住み心地の良いエリア

和光市は埼玉県の最南端に位置しており、東京都板橋区と練馬区と隣接しています。そのため、都心方面へのアクセスは抜群。池袋や新宿といった中心街まで20分たらずで移動可能です。 和光市はこんな街 街の規模感はそれほどですが、落ち着いた雰囲気や自然が多く見られることから東京のベッドタウンとして人気です。ただ、その魅力にまだ気づいていない人も多いのか、人口はそれほど多くありません。高齢者と子どもの比率が同じくらいであり、これは介護と子育て支援の両方が充実しているためでしょう。 駅周辺も、イトーヨーカドーや銀行、スーパーなど生活に必要な施設は一通り揃ってはいるものの、目立った商業施設は少ない印象。これを寂しいと捉えるか、落ち着いていると捉えるかは、その人のライフスタイルによって変わってきそうです。 また、駅から少し離れると豊かな自然が広がっているのも、和光市の大きな特徴です。雑記林や畑など、都会の喧騒を忘れさせてくれる風景を見ることができます。 和光市の住みやすさポイント ほどよく都会で、ほどよく田舎。そんなイメージを抱く和光市の住みやすさポイントは、どういった点なのでしょうか。3つのポイントをピックアップしました。 都心へのアクセスは抜群 都心へのアクセスの良さは、ベッドタウンとして最も重要な要素と言っても過言ではありません。和光市駅には東武東上線、有楽町線、副都心線が通っており、池袋や新宿までは15~20分程度、渋谷にも25分程度でアクセスできます。 また、2013年に副都心線と東急東横線、みなとみらい線が相互直通運転をスタートし、中目黒や代官山、さらには横浜方面へのアクセスも大きく向上。都心へのアクセスに関しては文句なしだと言えます。 東京郊外なのに自然が多い 和光市民から好評を得ているのは、街の落ち着いた雰囲気と自然の多さ。さすがに駅周辺は各種施設が並び立っていますが、少し歩くと昔ながらの風景を楽しむことができます。白子川周辺には湧き水スポットもあり、休日にはパートナーや子どもと一緒に自然の中を歩き回るのも楽しそうです。 子育て支援が充実している わこう版ネウボラ 和光市は子育て支援にとくに力を入れており、2014年から「わこう版ネウボラ」と呼ばれる子育て支援制度が開始されています。この制度はフィンランドの育児支援システムをモデルにしたもので、「ネウボラ」とはフィンランド語で「アドバイスの場」という意味。 この制度では、妊娠中から就学前までの子育てに関するサポート窓口が一つに統一され、親御さんはその窓口に行けば一貫して継続的な支援を受けられるのです。この包括ケアの制度は、子どもを育てる親御さんにとってはサービスを利用しやすくし、安心感を得られるものになっていると評判です。 待機児童問題 一方で、近年日本全国で社会問題となっている待機児童については、和光市の待機児童数は62人(和光市(埼玉県)の待機児童の状況を知る(2017年)|保育園情報BOX、2017年4月時点)で、前年に比べて26人増加しています。これは、小さいお子さんのいる子育て世帯にとっては心配の種となるかもしれません。 また、和光市は食育にも積極的に取り組んでおり、学校給食で使う野菜食材のうちおよそ25%は地元食材を用いるなどの取り組みも実施されています。「子どもには、新鮮で質のいいものを食べてもらい、すくすく育ってほしい」という願いから学校の給食にも気が配られ、給食センターで調理された給食が運ばれるのではなく、学校の給食室で調理するスタイルを採用しています。 地域コミュニティの充実 江戸時代には宿場町として賑わいをみせた和光市エリア。有名な川越街道は室町時代には道として存在していたと推測され、市内では旧石器時代や縄文時代をはじめとする複数の時代の遺跡・遺物が数多く発見されるなど、長い歴史のある地域でもあります。 加えて、農家の多い和光市では「ご近所どうしで助け合う」という意識が強く、寺社も多いことから市内の各地ではさまざまなお祭りが長年開催されています。こうした土地柄をもつことから、和光市では自治体などの地域コミュニティの結束が強いという特徴があります。 そうした地域に新たに住まうとなると、地域に溶け込めるのかと不安に感じることもあるかもしれませんが、そうしたコミュティや元気なお年寄りの多い和光市は、若いファミリー世帯にとっては「頼れる存在」とも映るといいます。 イベントやコミュニティ活動を通じて地域の方々とコミュニケーションをとることで、地域は若返り、新しく住む人にとっても住みやすさがさらに増していくことにつながるでしょう。 和光市の中古マンション相場 和光市の家賃相場は、1LDK〜2DKで7.5万円程度。中古マンションの価格相場は、物件全体で2,700.28万円、1DK~2DKの物件で2,401.67万円、2LDK~3DKの物件で2,042.64万円、3LDK~4DKの物件で2,867.77万円、4LDK以上の物件で4,228.37万円です(【アットホーム】和光市の価格相場から中古マンションの物件を探す|マンション購入の情報のデータより、2019年2月日時点)。 交通の便がいい立地でありながら東京23区に比べると非常にリーズナブルであり、埼玉県のなかでもそこまで高くも安くもないという印象です。しかし、その相場も、副都心線の開通や相互直通運転のスタートに伴い、近年は上昇傾向をみせています。 本格的に値上がりして“穴場”的価値が小さくなってしまう前に、住む地域として検討することをおすすめします。 和光市の評判 やはり都心へのアクセスの良さが、多くの住民から好評を得ています。自然が多い、駅前にそこまで人が多くない、といった点を挙げている人もいました。逆にネックとして挙げられているポイントは、大きなデパートやスーパーがないこと。 また、格安スーパーがないことを不満点としている人も。日用品の調達には価格面で少し苦労するかもしれません。ただ、ショッピングや娯楽に関して心配する必要はほぼありません。 都心へ20分程度でアクセスできるためです。さいたま市へのアクセスも良いので、そちらへ出かけてみるのも楽しいかもしれませんね。家賃相場は、1LDK~2DKで7.5万円程度と、埼玉県の中ではそこまで高くもなく、安くもないといった印象。最近は相場が上がってきているので、今のうちがチャンスかもしれません。 おわりに 和光市は、都会と田舎の両方の雰囲気を楽しみたい!というちょっと欲張りを叶えてくれる街だと言えるでしょう。また、都心まで20分で移動できるのは大きな魅力です。 駅前は少し寂しい印象を受けるものの、大きな買い物は中心街まで移動すればOK。住みやすさという点では、とくにおすすめの街ですよ。

北千住の住みやすさと評判、相場・スポット:都心へアクセスしやすいのに家賃が手頃なエリア

都心へのアクセスは30分圏、通勤に便利なうえ、休日には最寄り駅近くで買い物をして過ごせる人気上昇中の北千住。住んでみたい!一度住んだら離れられない!そんな北千住の魅力を紹介します。 北千住はこんなエリア 5つの大学が所在する学生の街 北千住は長く下町として地元の人から愛されてきました。近年では区が積極的な誘致活動を行い、それにより東京芸術大学や東京電機大学など5つの大学が設立されたので、学生も多い活気のある街として見られることも多いです。 隅田川と荒川に挟まれた立地 北千住とはあくまでエリアの名称で、正式な住所としては足立区千住周辺にあたります。立地的にはちょうど隅田川と荒川に挟まれる格好になっており、昔は公園や河原といった子どもたちの遊び場が充実していました。 下町情緒が残る 最近は商業施設や学生が増えたこともあって繁華街としても発展していますが、それでもまだまだ下町情緒が残る街として評判です。 今はもう解体されてしまいましたが、「お化け煙突」と呼ばれた千住火力発電所の4本の煙突は地元では有名で、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」でもお化け煙突がテーマになった回がありました。 北千住の住みやすさポイント 都心へアクセスしやすい 川に挟まれているという特殊な立地のため、一見するとアクセスが悪そうに思えますが、そんなことはありません。 5つの路線が通っているため乗り換えが容易で、さらに都心はもちろん、千葉や埼玉といった郊外へのアクセスも良好です。 どのエリアにも数十分で行けるというのは大きなメリットでしょう。 残念ながら始発駅ではないので電車内は混雑(都心方面はとくに)するのですが、そこまで求めるのは少し贅沢かな?という気もします。 家賃が手頃 東京の家賃相場は全国の中でも群を抜いて高いことで有名ですが、北千住は比較的家賃が抑えられている物件が多いです。学生が多いということもあり、そういった傾向が生まれているのでしょう。 不動産住宅サイト「スマイティ」では、家賃相場はワンルームでは6.4万円、1LDK-2DKでは8.4万円となっています。 参考サイト:北千住駅の住みやすい街を探す – 東京【スマイティ】 駅から徒歩で十数分ほど離れるだけで家賃は大きく下がるので、家賃を少しでも安くしたい人はそういった物件を狙っていきましょう。 子育て事情 北千住は先にもふれたように5大学の誘致に成功するなど、足立区の「文教地区」となるべく期待が集まっているエリアです。そのため、子育てや教育にもさまざまな配慮があります。 小中学校では学力向上を目指した自主学習が積極的に取り入れられているほか、栄養や味にこだわった「給食改革」では食べ残しが減ったばかりでなく、児童・生徒の肥満率を下げたという効果もみられました。 地域には多くの自然や公園があり、遊ぶ場所にも事欠きません。図書館や習い事スポットが充実しているのも子供の学びを助けてくれます。 小さいお子さんを育てる親御さんには、憩いの場となる「子育てサロン」もありますし、近年多くのマンションが建設されたことからファミリー層が多いのも子育てのしやすさにつながります。 さらに、下町情緒が残り地域住民のつながりもある北千住では、イベントも盛んに開催されています。地域全体で、子育て世帯の親御さんやお子さんを温かく見守ってくれるでしょう。 北千住の評判 駅周辺にマルイ、ルミネといった大型の百貨店が並び、それら以外にも若者向けのショップが充実しているので、都心まで出なくても十分ショッピングを楽しむことができます。 また、数こそ減ったものの昔ながらの商店街もまだまだあるので、下町としての風情を感じることもできます。バランスの取れた、若者にもファミリー層にもおすすめできるエリアだと言えますね。 北千住の中古マンション相場 利便性が増す北千住エリアは住みたい街として堅実な人気を集め、リクルート住まいカンパニー発表の「穴場だと思う街(駅)ランキング」では数年にわたり1位を獲得。同社発表の「住みたい街ランキング 2019年版」でも20位にランクインしています。 そんな北千住駅周辺の中古マンションの価格相場は、物件全体で3,280.79万円。間取り別に詳しく見ていくと、1DK~2DKの物件では2,063.88万円、2LDK~3DKでは2,956.99万円、3LDK~4DKの場合3,704.9万円、4LDK以上の物件では5,731万円にのぼります(【アットホーム】北千住駅(東京都)の価格相場から中古マンションの物件を探す|マンション購入の情報のデータ 2019年2月時点)。 学生の単身世帯からファミリー層まで幅広い年代の人気を集める北千住では物件のバラエティも豊富ですが、前述のような背景から中古マンションの価格相場もじわじわと値上がりを続けており、今後もそうした値上がり傾向がみられるものと考えられます。 北千住のショッピングスポット 北千住のショッピングスポットとして、「ルミネ北千住」、「北千住マルイ」、「千住ミルディス」などがあります。いずれも駅近にあるので、アクセスは抜群。都内に出なくても本格的なショッピングが楽しめるのは嬉しいですね。 ルミネ北千住 ルミネ北千住には「ユナイテッドアローズ」や「ビームス」など、若者向けのセレクトショップも出店しており、おしゃれなスイーツを販売しているお店も充実しています。 北千住マルイ 参考URL:店舗のご案内|北千住マルイ 対照的に、北千住マルイにはキッズ向けやファミリー層向けのお店が多数出店しており、ちょっとした日用品も全てここで揃えることができます。 休日はこの3つのデパートを練り歩いてショッピングを満喫するのも楽しいですよ。 北千住駅の西口には昔ながらの商店街もあり、スーパーや日用品の小売店が軒を連ねています。普段の買い物はこの商店街周辺で済ませるのがいいでしょう。 北千住周辺の休日に過ごせるスポット 荒川周辺 足立区は荒川に隣接しており、北千住からならすぐにアクセス可能です。 堤防付近は自然が広がっており、晴れた休日には日向ぼっこをして過ごすのも楽しいですよ。 また、荒川の堤防は「3年B組金八先生」や「親子ゲーム」のロケ地として使われた場所として有名。これらの作品を観たことがあるなら、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。きっと懐かしい気持ちが蘇りますよ。 千住スポーツ公園 参考URL:足立区/千住スポーツ公園 千住スポーツ公園はさまざまな球技が楽しめるスポットです。利用には前もって予約が必要ですが、テニスコートやサッカー場、トラック付きの運動場を借りることができます。 他にも、相撲場や弓道場があり、新しい趣味を見つけるきっかけになるかもしれません。 北千住周辺の大きな公園 […]

掃除が重要! リフォーム済戸建て入居前に掃除が大事な理由と掃除のポイント

念願のマイホームとしてリフォーム済の戸建てを手に入れたAさん家族は、新居への入居に向けて着々と準備を進めています。引っ越しではするべきことが多いもので、Aさん家族も旧居の荷造りやお子さんの転校の手続き、新居で使う新しい家具・家電の購入などに余念がありません。 しかし、リフォーム済の戸建ての引渡しを受けて実際に入居するまでに、必ず行っておくべき重要なことがあります。それは「掃除」です。「リフォーム済なのだから掃除は不要だろう」と考えていたAさん家族ですが、入居前の掃除がその後の住み心地を大きく左右するのです。 入居前の掃除が大事な理由とは 売りに出されるときにハウスクリーニングで一通り清掃されていても、それから時間が経っていればまた汚れてしまうことも十分ありますし、リフォーム工事で生じた埃が隅のほうに残っていることもないとはいえません。せっかく新調した家具や家財も、汚れた家に置いては台無しになってしまいます。 入居前の、家具が何もない状態は、家のなかをきれいにする絶好の機会でもありますが、同時に家のなかを隅々までチェックするのにいいタイミングでもあります。入居する前に不具合に気づいて申告すれば、「使い方がよくなかったから傷んだのでは」などと言われる心配もありません。 そうして家じゅうを掃除しながら不具合をチェックする過程では、「そういえばこの部屋の照明器具を買い忘れていた」「用意したカーテンは、このサイズに合わない」「あの家電をどこに置くか決めていなかった」といったことに気づくことも少なくありません。これによって、新居での生活をスムーズにスタートできるでしょう。 入居前に掃除すべき3つのポイント 売りに出されていた物件では、空気やにおいがこもっていることも。まずは家じゅうのドアや窓をすべて開放し、空気の入れ換えを行いましょう。換気しながら掃除を進めると、家のなかの空気がガラッと変わるはずです。 天井・照明器具 掃除の基本は「高いところから低いところへ」。一番高い天井と、その下にある照明器具の埃をはたいて水拭きしましょう。 壁・床 家具を配置してしまうとなかなか掃除しづらくなってしまうのが、床や壁といった部分です。溜まっている埃を取り除き、水拭きと乾拭きを行っておけば安心です。 水回り キッチン、トイレ、浴室、洗面所といった水回りをきちんと掃除しておくことで、新生活がぐっと快適になります。水垢やカビの掃除、排水溝の詰まり、防かび対策などの対応を。 屋内・屋外の両方に必須な害虫対策について 掃除と合わせて入居前に済ませておくべきなのが、害虫対策です。ダニ、ハエ、蚊、ゴキブリ、シロアリなどの害虫は、住宅の被害や住民の健康被害、精神衛生上の問題などがあり、快適な生活のためには遠ざけておきたい存在。築年数の経過した木造住宅では特に、害虫対策は必須です。 屋内では、掃除を済ませる前に「バルサン」のような燻蒸・燻煙式の殺虫剤を使っておきましょう。その後、排水溝の隙間を埋める、通気口にフィルターを付ける、屋内用の殺虫剤を設置するといった対策を行います。引越し後は、段ボールをすみやかに撤去して虫のすみかを作らないことも大切です。 前項の掃除で排水溝の詰まりを解消しておくことは、小バエ対策にもなります。同時に、屋外でも「屋内への侵入を防止する対策」が欠かせません。網戸の目が広がっていたら張り直し、網戸とサッシの隙間があれば塞ぎましょう。水溜まりや植木鉢などが放置されていると蚊が卵を産んでしまうので、きちんとお手入れをしましょう。 おわりに 売られていた物件というときれいな新居を想像するものです。リフォーム済の戸建てであればなおさらでしょう。しかし、ハウスクリーニングの過信は禁物。入居直前に掃除をすることで安心して引っ越しできるようになりますし、不具合のチェックにもなるので一石二鳥です。 Aさん家族も、引っ越しを前に忙しい思いをしていますが、この“ひと手間”をかけるかどうかでその後の住み心地が大きく違ってきます。夢のマイホームですばらしい暮らしをスタートするためにも、ポイントをおさえて入居前の掃除をていねいに行うようにしましょう。

トラブル回避のためにも! リフォーム済戸建ての引渡し・決済の流れとポイント

リフォーム済の戸建てを探していたAさん家族は、第三者チェックのサービスも利用しながら購入の意思を固め、売買契約を交わすことができました。住宅ローンの本審査も通り、希望どおり融資を受けられる見込みも立って、あとはいよいよ残金決済と引渡しです。 安心感も手伝って、Aさんは「ここまで来れば、あとは残金を支払って建物の鍵を受け取るだけ」と考えているようですが、ここで対応を間違えるとトラブルにつながりかねません。夢のマイホームを手にするまであと一歩、最後の決済と引渡しを無事に終えるためのポイントを理解しておきましょう。 引渡し・決済の際に必要な持ち物 リフォーム済の戸建てを購入する際には、売買契約を結んだときに物件代金の一部を手付金として支払います。そして住宅ローンを申し込み、融資がおりたら残金を支払うことになります。これが「残金決済」。残金決済が完了した段階で、住宅を売り主から買い主へと引き渡すのが「引渡し」です。 この残金決済と引渡しは同日に行われることが多いですが、残金を支払えば自動的に買い主のものになるというわけではなく、最後に重要な手続きが待っています。また、残金決済から引渡しにはさまざまな書類のやりとりも発生します。そのため、残金決済・引渡しの日には「持参すべきもの」があるのです。 買い主の代表的な持ち物としては、印鑑、印鑑証明書、身分を証明する書類、住民票、住宅ローンの融資が振り込まれる銀行口座の通帳と銀行印、そのほかの諸費用の支払いを行うための現金や通帳・銀行印といったものがあります。必要なものはケースバイケースですので、必ず事前に確認しておきましょう。 引渡しと決済ですることとは 残金決済は購入代金の残金を支払うこと、というのは先に述べましたが、大金を支払うことが多い残金決済では買い主が現金を持参するのではなく、住宅ローンの融資が振り込まれる銀行口座上での手続きとなります。 そうしたことから、残金決済を行う場所は住宅ローンを借り入れる金融機関となることが一般的ですが、場合によっては不動産会社で行われることもあります。金融機関での手続きとなるため平日の日中に行われることが多く、時間としては平均2時間ほどかかります。 当日は住宅ローンの入金を確認したうえで、買い主が振込用紙へ記入するかたちで売り主の銀行口座へ残金を振り込みます。振込の実行を確認したら、売り主は買い主に対して領収書を発行し、住宅の鍵を渡します。合わせて管理費や修繕積立金、固定資産税などの清算も行われ、不動産会社が仲介した場合は仲介手数料も支払います。 そしてもう一つ、この場で行われる重要な手続きが、物件の所有権を売り主から買い主へと移転する登記の移転手続きです。「鍵の受け渡し」と「所有権の移転登記」の両方が完了して初めて、住宅が名実ともに買い主のものとなり、引渡しが完了することになります。 注意点と第三者に立ち会いを依頼することについて 前述の所有権の移転登記は、司法書士に依頼して行うことが大半です。その場合、残金決済・引渡しの日は、買い主、売り主、仲介する不動産会社、金融機関の担当者に加えて、第三者である司法書士が同席することになります。 司法書士は登記手続きの専門家であるばかりでなく、法律にも詳しい存在です。そのため、登記手続きに加えて、売買の取引がスムーズに行われるようサポートするという役割を求められることも多く、残金決済・引渡しの場に「立ち会い」の役割も含めて同席を依頼するというケースもあるのです。 残金決済・引渡しの日は、忘れ物は厳禁。手続きを滞りなく済ませたら、その日のうちに鍵を受け取ります。物件の引渡しは残金決済と同日が基本ですから、売買契約書などで別途指定がある場合以外はきちんと確認しておきましょう。受け取る鍵も、書面と現物を照合して内容の確認を。 おわりに 念願のマイホームにリフォーム済の戸建てを選んだAさん家族の物件探しも、いよいよ大詰めです。心配していた住宅ローンの借り入れを無事済ませ、購入代金の残金を支払えるとなれば、ほっとひと安心するに違いありません。 しかし、本当の意味でマイホームを自分のものにするためには、所有権の移転登記といった手続きを済ませて物件の引渡しを滞りなく受ける必要があります。最後の最後まで気を抜かず、しっかり対応を終えるようにしましょう。

ついに夢のマイホームが手に…リフォーム済戸建ての購入前のチェックポイントと注意点

中古の戸建てを購入する際に気になるのが、「どこがどの程度傷んでいるか」「過去にどのようなことが起こったか」ということでしょう。リフォーム済の戸建てであっても中古物件には変わりなく、築年数が経過していればその傷み具合は気になるものです。 希望する条件に合う物件を見つけたAさん家族も、物件見学や問い合わせなどでいろいろチェックしたつもりですが、それでも「本当にこの物件で大丈夫だろうか」「中古の戸建てで問題はないだろうか」と気になってしまいます。念願のマイホームを手にするために、購入の前にチェックしておきたいポイントをおさえておきましょう。 理想のマイホーム探し・価格交渉ならスターフォレストにおまかせ 完全無料でご相談可能ご希望の物件を紹介します 購入前に「物件状況確認書」の確認を! 中古の戸建てを購入する際には、物件見学などで敷地や建物のさまざまな箇所を確認するでしょう。リフォーム済の戸建てであれば、リフォームした箇所はもちろん、反対にリフォームされていない箇所のチェックも入念に行うものです。 それでも、中古の物件では思わぬところで傷みが進んでいることも…。1回、2回の見学では把握しきれないことも多く、購入してから初めて不具合や欠陥に気づくということも珍しくありません。軽度の不具合であればともかく、万一生活に支障が生じてしまえば問題です。 そこで契約の前に確認しておきたいのが「物件状況報告書(告知書)」。これは、売買する建物や敷地、周辺環境について売り主が把握していることを記載し、買い主に伝えるための書類です。内容としては、雨漏りやシロアリの被害、建物の傾きや給排水設備の故障、土壌汚染や騒音、振動、臭気の有無・状況など、多岐にわたります。 中古の戸建てを購入する意思を固めたら、購入を申し込んで売買契約を締結することになりますが、その手続きを進める前に必ず物件状況確認書の内容を確認するようにしましょう。 付帯設備も確認を! 物件状況確認書と同時に確認しておきたいのが、売買に伴い売り主から買い主へ引き渡される設備を示した「付帯設備表」です。これを確認することで、物件のどの設備が取引対象として引き渡され、反対にどの設備が引渡し対象とならないかということがわかります。 物件には、ガステーブルや給湯器、トイレ設備やシャワー、エアコンや照明、カーテンやカーペットなど、多種多様の設備が設置されています。物件見学のときは売り主が居住中であったり見学用に整えられていたりするため、すべての設備がそろっているように見えるかもしれません。 しかし、それらのすべてが建物と一緒に引き渡されるとは限りません。たとえば、各部屋には照明がついている状態で入居できると思っていたのに、いざ購入すると照明が撤去された状態で物件が引き渡されるということもあり得ます。 こうした行き違いがあると不便が生じますし、大きな設備での行き違いはトラブルに発展しかねません。そうならないよう、付帯設備表で引き渡される設備をすべて確認しておく必要があるのです。 最近多い“第三者チェック”とは? 物件の状況をチェックするには、購入希望者自身が物件を見学するだけでなく、「ホームインスペクター(住宅診断士)」と呼ばれる住宅の専門家に建物の欠陥の有無や改修の必要性などを調査してもらう「ホームインスペクション(住宅診断)」を依頼するという選択肢もあります。 このように、第三者である専門家がチェックすることで利害に関係なく状況を正確に見極められる“第三者チェック”は、不動産の売買においても増えてきています。そのうちの一つが、売買契約の書類をチェックしてもらうサービスです。 不動産の売買契約には多くの書類が発生し、いずれも重要なものですが、法律や契約に詳しくない買い主にとっては内容がわかりづらいことが少なくありません。そこで、契約を締結する前に契約書類一式を専門家に確認してもらい、買い主に不利な内容がないかといったことをチェックするというわけです。 おわりに 物件を購入する意思を固めて買付証明書(購入申込書)を提出したら、売買契約の締結に向けてさまざまな手続きが動きはじめます。この段階ではまだ購入をキャンセルすることも可能ですが、重要事項に関する説明を受けて売買契約を締結したあとは、基本的には白紙に戻すことができなくなります。 契約を交わしてから「話と違う」「こんなはずではなかった」と思うようなことを避けるためには、契約の前に重要なことをきちんと確認しておく必要があります。それでも不安があれば第三者チェックのサービスを利用するなどして、納得のいくまで確認しましょう。

購入まであと少し…本当に大丈夫!? リフォーム済戸建ての住宅ローン本審査前に必要な確認事項を解説します

2人のお子さんの本格的な子育てを前に、リフォーム済の戸建てを購入することにしたAさん家族は、いろいろな物件を見学して候補を絞り込み、売り主との値引き交渉にも成功。いよいよ売買契約や住宅ローンの申し込みといった手続き面が目前に迫り、購入まであと少しというところまで進んでいます。 住宅ローンの事前審査に通過したことで資金計画にはすっかり安心しきっているAさん家族ですが、住宅ローンを正式に借り入れるには本審査を通過しなければなりません。リフォーム済の戸建てを購入するにあたり、住宅ローンの本審査ではどのような点を確認しておく必要があるのでしょうか。 理想のマイホーム探し・価格交渉ならスターフォレストにおまかせ 完全無料でご相談可能ご希望の物件を紹介します 資金計画や諸経費を再度確認しておこう! 住宅を購入することを決断するにあたっては、事前にライフプランや貯蓄などを考慮して資金計画を練っている方が大半でしょう。不動産会社に物件情報を紹介してもらう過程で購入時の資金計画を試算してもらう場面もあります。そうしたプロセスを経て、リフォーム済の戸建ての購入にかかる費用について理解し、支出に対してどのように資金を調達するかというプランを準備されているでしょう。 しかし、いざ購入を申し込むとなれば、これまでは「試算」であったものが「正式な費用」として確定することになります。購入を正式に申し込んだあとは、売買契約の締結から住宅ローンの申し込み、購入代金の支払いなどがどんどん進んでいくことになります。 またそのなかで、諸費用と呼ばれるさまざまな出費が次々と生じていきます。そうなったときに計算外の費用が発生したり、予定していた出費が試算よりも高くなってしまったりしたら、困ることになりかねません。そうならないよう、購入の意思を固めた段階で、改めて費用の計算や資金計画を確認しましょう。 本審査前に知っておきたいローン特約について 一般的に、住宅ローンの申し込みは住宅の売買契約を締結したあとに行い、そこで本審査を受けることになります。事前審査でOKが出ていても、住宅ローンの借り入れが正式に決まるのはあくまで本審査の結果次第です。 なんらかの事情で本審査が通らなければ住宅ローンを利用できず、物件の購入代金の支払いができなくなります。そうなった場合に締結していた売買契約を解除し、違約金などのペナルティを受けることなく白紙に戻すことができる…。これが「ローン特約」です。 買い主にいくら購入の意思があっても、予定していた借り入れ額に満たない、想定より金利が高く借りられない、あらかじめ指定していた金融機関すべてからローンの借り入れを断られたといったことが起これば、現実的に購入することができなくなります。ローン特約は、そうしたときに買い主を保護する条項として適用されるものです。 しかし、買い主の過失が理由となって住宅ローンの借り入れが成立しなかった場合は、話が別。買い主の気が変わってわざと住宅ローンの審査でOKが出ないようにしたケースや、買い主が断りなく希望金額を増やしてローンを申し込んでいたケースなどでは、ローン特約は適用されません。 控除対象になる物件か確認しよう 住宅ローンを利用して住宅を購入する場合、10年間にわたって所得税・住民税の控除措置を受けることができます。これは「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」と呼ばれる制度で、年末のローン残高の1%に相当する金額を所得から控除することができるというものです。 住宅ローン控除は中古の戸建てを購入する場合でも受けることができますが、下記のような条件を満たす必要があります。控除を受けるためには、適用条件を満たす物件であるかどうか、事前にチェックしておきましょう。 ・自分自身が住む住宅を購入する ・住宅を取得した日から6カ月以内に住み、その年の12月31日まで住み続ける ・借り入れる人の年収が3000万円以下である ・住宅ローンの借り入れ期間が10年以上である ・購入する住宅の床面積が50平方メートル以上である ・木造住宅など「耐火建築物以外」を購入する場合は築20年以内(鉄筋コンクリート造などの「耐火建築物」は築25年以内)である ・耐震レベルが一定の基準を満たしている(耐震基準適合証明書の取得など) おわりに Aさん家族のように物件探しで苦労した方は特に、購入する物件を決めることができると、あるいは住宅ローンの事前審査をパスすると、ほっとする気持ちも大きいのではないでしょうか。しかし、物件を正式に購入するための手続きはここから始まります。 住宅ローンの申し込みから本審査は、そのなかでも重要な手続きの一つです。事前審査をクリアしていても油断することなく、きちんと資金計画などを確認したうえで手続きを進めましょう。

交渉の心得! リフォーム済戸建ての値引き交渉を成功させるためにやっていいことと悪いこと

念願のマイホームを購入すべく、中古物件、なかでもリフォーム済の戸建ての物件探しを進めていたAさん家族は、不動産会社に相談しながらさまざまな物件情報のチェックを重ね、購入候補となる物件を絞り込んでいるところです。いろいろな条件を比較検討するなかで、Aさん家族が気にしているのはやっぱり価格のこと。 新築物件に比べれば、リフォーム済の戸建ては安価とはいえ、高額の買い物であることに代わりはありません。そこでAさん家族は、思いきって値引き交渉をもちかけることにしました。値引き交渉を成功させるためには、どのようなポイントをおさえておけばいいのでしょうか。 リフォーム済戸建ての交渉の心得3つ 値引き交渉は物件を見学してから 中古の戸建ては、リフォーム済であってもどのような不具合が出てくるかわかりませんし、実際に物件を見学したら「思っていたのと違う」となることも珍しくないのです。それに、物件見学の前から値引きの話をもちかけるようでは、売り主からすれば「真面目に買うつもりがあるのだろうか」「資金面は問題ないのだろうか」と不安に感じるでしょう。 「値引きを希望する金額」を具体的に伝える ただ「値引きしてほしいのですが」と言って「はいそうですか」となるほど、物件の売買は簡単ではありません。購入を希望する上限の価格を自分のなかで設定したうえで、金額が具体的にいくらになれば購入できるのかということを伝えましょう。 「値引きしてもらえたら購入する」心構えを 「値引きしてもらえたらいいなあ」といった軽い気持ちで値引きをもちかけるのは禁物です。「購入希望の上限価格まで値下げしてもらえたら購入する」ときちんと意志を固めたうえで売り主にもそのように伝え、真剣な気持ちで交渉していると理解してもらいましょう。 値引き交渉前にやってはいけないこと 値引き交渉をするにあたって絶対にしてはいけないのが、購入の意思を伝えることなく最初から値引きを前提として話をすること、そして「いくらになりますか?」と探りを入れることです。 中古の戸建ての売買における値引き交渉は、購入希望者に真剣な購入の意思があることが前提です。そして、予算がどうしても折り合わないといったようなやむを得ない事情を売り主が理解し、値引きの検討に応じるテーブルについて初めて成立するものです。 売り主にとっては大切な財産である物件ですから、できれば値引きせずに売却したいと考えます。ましてや、購入する意思があるかどうかもわからない相手に、最初から値引きに応じるわけもありません。 売り主との信頼関係を築き、売買契約を滞りなく進めるためにも、この点をきちんとわきまえたうえで値引き交渉を行うことが大切です。 値引き交渉をしやすい時期 同じように値引き交渉をもちかけても、“時期”の違いによって成否の確率は大きく異なります。ポイントは、売り主が「多少値引きしてもいいから、早く売りたい」と考える“時期”かどうか。 売りに出されてまだ間もない物件では、これから買い手がつく可能性はまだ十分にあり、売り主としても強気で様子を見ていることができます。この段階で「値引きしてくれたら買います」と交渉しても、売り主は「値下げしなくても買ってくれる人がいるかもしれないから」と考えるでしょう。 ところが、売りに出して数カ月経っても買い手がつかず、反響も少ないといった物件では、売り主にもだんだん焦りが見えはじめます。「このままでは売れずに残ってしまうのではないか」と考えはじめるのです。そのタイミングで、「この金額まで値引きしてもらえたら、購入を申し込みます」という購入希望者が現れたら…。 このように、その物件がどのような“時期”であるかによって、値引き交渉の成功率は違ってきます。こうした点にも目を配りながら物件探しをしてみると、値引き交渉の成功率を高めることにもつながるでしょう。 おわりに Aさん家族のように「マイホームを少しでも安い値段で買いたい」と考える心理は、多くの方が共感するのではないでしょうか。対して、大事な財産である戸建てを売却しようとする売り主にもさまざまな事情があり、「少しでも高い値段で売りたい」と考えるのもうなずけます。 中古の戸建ては個人対個人の取り引きも多く、不動産会社が仲介するとしても、買い主と売り主のお互いの立場を尊重して交渉に当たるというのは重要な姿勢です。そのうえで、物件の売却理由や問い合わせの数、いつごろ売りに出されたのかといった情報を把握して臨むのが、中古の戸建ての値引き交渉に大切なポイントといえます。

準備と確認が重要! リフォーム済戸建ての住宅ローン事前審査のあれこれ

マイホームの購入は、人生に何度とないほどの大きな“買い物”です。そのため、支払う金額の大部分を住宅ローンでまかなおうと考えることが大半です。リフォーム済の戸建てを購入しようと考えているAさん家族も、頭金に充てる貯金もあるものの、住宅ローンを借り入れる予定です。 「住宅ローンを借り入れるには審査を受けて通過しなければならない」というのは知られていますが、その審査に「事前審査」と「本審査」があることは意外と知られていません。リフォーム済の戸建てを購入する際の住宅ローンの事前審査について、理解しておきましょう。 新築戸建てと中古戸建てのローンの違いについて 中古の戸建てを購入する場合にも、住宅ローンを借り入れることはできます。利用できるローン商品も、新築の戸建てを購入する場合と基本的には同じです。ただし、借り入れる金額や条件面などで、新築のケースと異なる点はあります。その筆頭が、審査で重視される要素です。 新築の戸建てを購入する際の住宅ローンの借り入れでは、借り入れ希望者の年収や勤務先といった属性、信用情報などが重視されます。中古の戸建てを購入するケースでは、そうした情報に加えて物件の担保評価も求められることになります。担保評価については後ほど詳しくふれますが、こうした違いは借り入れられる金額に大きく影響することになるのです。 そのほか、中古の戸建てでは借り入れ期間を短く設定されることも多く、想定より短い期間で返済を求められることも珍しくありません。住宅ローンを利用して中古の戸建てを購入するなら、こうしたことをきちんと理解しておきましょう。 事前に確認しておこう! 接道義務について 住宅ローンの商品にはさまざまなものがありますが、借り入れ条件として「購入する物件が、法律の定める基準を満たしていること」を挙げていることがあります。中古の戸建て、特に築年数が数十年経過しているような物件では、この点にも留意が必要です。 関係する法律の代表的なものが「建築基準法」で、建物を建設する際に満たすべきいろいろな基準を定めています。そのうちの一つが「接道義務」で、幅4メートル以上の道路に2メートル以上接している敷地でなければ、原則として住宅を建てることができないというものです。 接道義務を満たしていない敷地に建築された中古の戸建てには、リフォームなどは可能であるものの一度取り壊したら新たに建て直すことができない「再建築不可」の物件があります。この場合、購入後の住宅の利用価値にも影響するほか、資産(担保)価値にも影響が及ぶため、住宅ローンの審査結果を左右する要素となり得ます。 事前に確認しておこう! 担保評価について 住宅ローンを借り入れた物件の買い主は設定された期間でローンを返済しますが、万一返済が滞るようなことがあれば、金融機関は物件を売却してローンの回収に充てることになります。住宅ローンの審査で物件の担保評価が重視される理由は、ここからきています。 戸建ての物件では「土地」と「建物」のそれぞれについて担保としての評価を受けますが、建物の担保評価は新築時が最も高く、築20年経つとゼロに近くなります。つまり、中古の戸建てでは、建物の担保評価を低く見積もられてしまう傾向があるのです。 リフォーム済の戸建てであっても、担保評価を大きく上げることにはつながりづらいのが実状です。担保価値が低いとなれば、ローンを貸し出す金融機関としては回収不能となるリスクが高くなるため、借り主の希望どおりには貸し出せなくなるというわけです。 そうなると、たとえ借り入れ希望者の年収や勤務先が好条件であっても、希望額に対して融資額を下げられてしまう、希望より短い返済期間を設定されてしまうといったことになります。 おわりに 住宅ローンというと、借り入れを希望する買い主の年収や勤務先といった属性、あるいは滞納履歴のような信用情報が重視されるイメージが強く、Aさん家族もその点を心配しています。しかし、中古の戸建てを購入しようとするなら、物件の条件についても気を配る必要があります。 建物の担保価値が最も高い新築物件の購入に比べて、中古の戸建ての購入では、買い主の支払い能力だけでなく物件の担保価値(資産価値)も重視されます。場合によっては自己資金でカバーする部分が大きくなりますので、そうしたことをふまえて資金計画を検討しておきましょう。

ホームインスペクションは必須! リフォーム済戸建ての見学チェックポイントまとめ

かつての日本では、マイホームを買うなら新築物件を希望する方が多かったものですが、現在の日本では中古物件のメリットも評価されるようになり、「中古物件を買って自分でリフォームしたい」「リフォーム済の物件を買ってすぐに住みはじめたい」と考える方から人気を集めています。 夫・妻・2人のお子さんの4人で暮らすAさん家族も、リフォーム済の戸建ての利点に着目し、物件探しを始めています。中古物件の場合、実際の住宅を見学できることが多いのも大きな利点ですが、見学の際にはどのような点をチェックすればいいのでしょうか。また、中古物件で必須とされる「ホームインスペクション」とは何なのでしょうか。 リフォーム済戸建てはなぜ注意が必要なのか 築年数が経過した中古物件というと傷みの激しい住宅を思い浮かべるかもしれませんが、リフォーム済の戸建ては内装や外装がきれいに整えられているものが大半です。その状態を見学すれば、まるで新築同様に感じられることもあるでしょう。 しかし、いくらリフォームを施したとはいえ、築数十年が経過しているような木造住宅では住宅のさまざまなところで老朽化が進んでいると考えられます。日本の一般的な木造住宅の平均的な耐用年数は30年ほどとされており、使い方やメンテナンスによっては寿命を長引かせることも可能ですが、それでも経年劣化は免れません。 加えて、数十年前に建てられた戸建てでは、耐震性能や断熱性に懸念がある場合もあります。そうなれば、せっかく購入しても住める期間が短くなってしまう可能性もあるのです。リフォーム済の戸建てはそうしたことを十分理解し、注意を払ったうえで物件探しを行う必要があります。 リフォーム済の戸建てで確認しておきたいポイント リフォーム済の戸建ての購入を検討する際にまず確認しておきたいのは、「どのようなリフォームを行ったか」ということです。外壁の再塗装や内装のクロスの張り替え、水回りの設備交換などがわかりやすい例ですが、柱や梁、床下といった構造体をきちんと確認し必要な補強工事を行っているかという点は特に確認しておきたいところです。 実際に物件を見学する際には、点検口から屋根裏や床下を覗いてみましょう。たとえば床下では、雨水の浸入やシロアリの被害の痕跡が見つかるかもしれません。そうした見えない部分にも手がかけられているかどうかというのは、中古の戸建てを購入するうえで非常に重要なポイントです。 物件見学では家のなかを歩いて部屋を見学しますが、床の感触で気になるところがないかどうかもチェックしましょう。古い戸建てでは断熱材が十分入っておらず断熱性能に欠けることもあるので、床の素材や断熱材の使用の有無についても合わせて確認しておきたいところです。 購入前を決断する前にホームインスペクションを! 前述のとおり、リフォーム済の戸建てでは外装や内装、間取りや設備といった「見える部分」だけでなく、柱や梁、屋根裏や床下といった構造体に関わる「見えない部分」も注意深く確認する必要があります。とはいえ、物件見学ではそこまで深くチェックできないことも多く、建築に詳しくない購入希望者が確認できる範囲にも限度があります。 そこで利用したいのが、「ホームインスペクション(住宅診断)」です。これは、「ホームインスペクター(住宅診断士)」と呼ばれる専門家が物件を確認し、建物の劣化の状態や欠陥の有無、改修の必要な箇所などを調査するものです。有料ですが、第三者である住宅の専門家が確認することで、建物の状態をより正確に見極めることができます。 近年は、売り主や仲介する不動産会社があらかじめ利用するケースも増えつつあり、2018年からは、中古住宅の売買において不動産会社がホームインスペクションの実施の有無を説明することが義務づけられるようになっています。中古の戸建ての購入を最終決断する前に、ぜひ検討しておきたい調査です。 おわりに リフォームやリノベーションで価値を高めることができる中古住宅は、今では積極的に選ばれるケースも増えてきています。リフォームやリノベーションが施された中古の戸建ての取り扱いも拡大しつつあり、中古の物件を希望する方にとっては“追い風”ともいえます。 しかし、リフォーム済の戸建てはメリットばかりではなく、注意してかからなければならない点もあります。実際の物件を見学できるのは中古の戸建てならではのメリットの一つであり、状態を見極めるために貴重な機会です。ホームインスペクションの利用も考えながら、慎重にチェックを重ねて購入を検討しましょう。

再生住宅!? 最新のリフォーム済戸建ての物件探しの方法を伝授します!

4人家族のAさん一家は、これまで住んでいた賃貸マンションから、リフォーム済の戸建てを購入して住み替えることを決心しました。リフォーム済の戸建てを選ぶ理由は、「リフォーム済の戸建てなら新築よりも安価で、中古でも便利で快適だろう」と考えたから。 中古の物件を購入して自分でリフォームするのは、負担も大きく時間もかかります。そこでリフォーム済の物件を選べば、手間や時間をかけることなくすぐに入居できると考えたわけです。そうした理想を実現するには、どのような点に注意して物件探しをすればいいのでしょうか。 リフォーム済でも再建築不可! 築年数の経過した物件には注意が必要なわけ 一言で「リフォーム済の戸建て」といっても、物件自体の古さや傷み度合い、施工されたリフォームの内容などは実にさまざまです。そうしたリフォーム済の戸建てのなかで、同程度の条件の物件相場と比べて価格が非常に安い物件を目にすることがあります。価格が安い理由もまた、物件によってさまざまですが、特に注意しておきたいのが「再建築不可の物件だから安い」というケースです。 再建築不可の物件とは、今建っている建物を一度取り壊したら建て直すことができないとされる物件のこと。建物を建てるには建築基準法で定められた一定の基準を満たす必要がありますが、数十年前の法律に則って建てられた物件では現行の法律の基準を満たしておらず、取り壊して新たに建て直すことが不可とされているのです。 再建築不可の物件でもリフォームやリノベーションを実施することは可能ですが、老朽化が進んで住めない状態になったり万一災害などで倒壊してしまったりしても建て替えはできませんし、制限があることから将来売りに出しても買い手を見つけづらくなるなど資産価値にも影響します。 中古でも新築でもない「再生住宅」とは? リフォーム済の戸建てを探す際には「リフォーム」「リノベーション」「中古」といったキーワードで物件探しをすることが多いですが、それに加えて近年注目を集めているのが「再生住宅」です。再生住宅とは、中古の物件を不動産会社やハウスメーカー、工務店などが買い取り、改修工事を施した状態で販売する中古住宅を指します。 一般的に「リフォーム」というと、築年数の経過に伴って老朽化が進んだ箇所や傷みがひどくなった箇所を修繕し、新築時に近い状態に戻す工事を意味します。しかし、再生住宅の改修は単なるリフォームにとどまらず、最新の新築物件のような機能性や耐震性、デザイン性などの価値を加えるものです。 したがって、再生住宅の改修はリフォームというよりは、住宅にプラスアルファの価値を生み出す「リノベーション」に近く、多くの「リフォーム済の中古の戸建て」よりもさらに使い勝手がよく、価値の高い住宅に生まれかわるというわけです。ここから、一般的な中古住宅と区別されて「再生住宅」と呼ばれています。 再生住宅のメリット・デメリット 一般的なリフォーム済戸建てに比べて高い機能性や快適性をもちながら、新築の物件よりも安価でコストパフォーマンスが高い——。これが、再生住宅の大きなメリットです。再生住宅では、耐震性や断熱性など建物としての機能性を高めているばかりでなく、デザイン性の観点でも内装などに工夫がこらされているものが少なくありません。 また、日本の一般的な木造住宅の場合、耐用年数は平均30年ほどといわれていますが、中古物件を有効利用する再生住宅は環境にも人にもやさしいと評判です。築年数が経過している物件では、購入価格だけでなく固定資産税も新築物件より安くおさえられるというのも利点です。 一方で、再生住宅について注意しておきたいのは、「再生住宅」とされる住宅に法的な定義がないということです。耐震性や耐火性、断熱性などの高い機能性が謳われていても、具体的にどの程度の性能なのかは物件ごとに異なり、供給元に明確に確認する必要があります。 おわりに 中古物件には、価格面を中心とするメリットがあります。なかでも、Aさん家族が探しているようなリフォーム済の戸建てには、価格面に加えて機能面やスケジュール面などの利点もあります。予算も限られるなかで、安いリフォーム済の物件にはとびつきたくなることでしょう。 しかし、前提としておさえておきたいのは、「価格が安いのには必ず理由がある」ということです。メリットの多い再生住宅にも、注意すべき点があります。「安い理由」が自分や家族にとって問題ないものかどうか、きちんと確認して初めて“お買い得物件”となるのです。