不動産屋で明暗が分かれる!? リフォーム済戸建てで重要な不動産屋探しのコツについて

賃貸マンションに住んでいるAさん家族は、今後の子育てや家族のライフプランなどを考え、いよいよ念願のマイホーム購入に踏み出すことにしました。お子さんがまだ小さく、本格的な子育てがこれから始まるAさん家族が探すことにしたのは、リフォーム済の戸建ての住宅です。 そこで具体的な物件探しに着手すべく近くの不動産会社を訪れたAさん家族ですが、どうも賃貸物件を探すのとは勝手が違うようだと気づきました。戸建ての物件探し、しかもリフォーム済の中古の戸建て物件を探す際には、どのような不動産会社に相談すればいいのでしょうか。 失敗しない不動産屋選びについて 中古の戸建て物件の場合、物件を売ろうとする売り主は個人であることが多く、購入を希望する個人(買い主)と直接売買契約を結ぶケースも珍しくありません。とはいえ、個人である売り主が買い主を探して売買契約を結ぶのは大きい負担であり、不動産会社に売買の仲介を委託しているケースもよくあります。 中古の戸建てを不動産会社が買い取り、リフォームした状態で売りに出すケースも散見されますが、いずれもどの不動産会社でも扱っているわけではなく、会社によって得意・不得意もあります。戸建ての物件探しで“不動産屋探し”をする際には、売買の仲介を得意としている不動産会社を選ぶようにしましょう。 リフォーム済の戸建てを探す際には、予算を決めていても迷うこともありますし、人気の物件では早い決断を迫られることも。そうしたときにも不動産会社や売り主の利益ばかりを考えるのではなく、買い主のことをきちんと考えて相談に乗ってくれるような、信頼できる会社・担当者を選ぶことが重要です。 リフォーム済戸建てに特化した業者について 中古住宅の取り扱いを得意とする不動産会社のなかでも、「リフォーム済の物件」を中心に取り扱っている会社があります。一般的な不動産会社では中古物件のなかから戸建ての物件を選び、さらにリフォーム済かどうかを選別する必要がありますが、リフォーム済の物件に特化した会社であれば物件探しを効率的に進めやすくなります。 また、リフォーム済の物件を購入したいと考える方の多くは、「機能性が高く快適に住める家を、新築より安価で購入したい」「自分たちでリフォームを行う必要なく、購入後すぐに入居したい」といった希望をもっています。そして、購入後のアフターケアにも不安を感じているものです。 リフォーム済の物件に特化した会社ではそうした希望をふまえて「高品質で快適な物件を提供」「販売前にきちんと物件を調査しているので安心」「リーズナブルな価格」などを掲げるところも多く、リフォーム済の物件に的を絞った相談がしやすくなっています。 そのほか、一般の不動産会社や不動産検索サイトでも、Webサイトで「リフォーム済の物件特集」といったかたちでリフォーム済の物件を探しやすくまとめているところもありますので、参考にするといいでしょう。 フルリフォーム済の戸建ての注意点について リフォーム済とされていても、築年数が経過した中古の戸建てであることに代わりはありません。そうした物件を購入しようとするならば、「瑕疵担保責任」については特に注意して確認する必要があります。 住宅の購入に際しては、買い主は隅々まで確認するものですが、それでも確認しきれなかった欠陥が入居後に発見されることもあります。そうなった場合、売り主はその程度に応じて、修繕や損害賠償、契約解除などに応じる義務を負います。これが「瑕疵担保責任」です。 新築の住宅では、瑕疵担保責任を負う期間は「引渡しから10年間」と法律で義務づけられていますが、中古の住宅ではそうではありません。中古物件の多くでは瑕疵担保責任の期間が2年間と設定されており、なかには疵担保責任が免責されるケースもあるのです。 フルリフォーム済の物件では見えるところがきれいに仕上がっているかもしれませんが、住宅の構造体や給排水管などの状態についてもきちんと確認することに加えて、瑕疵担保責任の設定や瑕疵保険の加入・アフターケアの有無などについても忘れずに確認しましょう。 おわりに 非常に大きな買い物であるマイホームの購入は、多くの方にとっては人生に何度とないものです。さらに、Aさん家族のようにリフォーム済の戸建てを探そうとすると、物件探しがなかなか思うように進まないこともあるかもしれません。“不動産屋探し”は、そんな物件探しの成功を左右する要素の一つです。 リフォーム済の戸建てでは、見えないところにこそ気を配る必要もあります。そうした物件探しにおいて、信頼できる不動産会社を見つけられるかどうかで、出合える物件情報やその後の売買契約の成否が変わってくるといっても過言ではありません。

地主さんがいっぱい? 内装リフォーム済・リフォーム済戸建てで知っておくべき周辺環境とは

Aさん家族は、夫・妻・2人の子どもの4人で賃貸マンションに住んでいます。長年住み慣れた賃貸マンションは仕事や買い物などにも便利ですが、お子さんの成長に伴い手狭な思いをすることが増えてきました。そこで今後の子育ても考え、いよいよマイホームの購入に乗り出すことに決めました。 子育てのことを考えると、住みたいのは戸建て。とはいえ、都市部で新築の戸建て住宅を買うのは簡単ではありません。そこでAさん家族は、中古の戸建て、なかでも「リフォーム済の戸建ての住宅」を探すことにしたのです。 近隣付き合いは? トラブルは? 子育て中のご家庭がマイホームを購入する場合には、戸建てを選択するケースが多くなる傾向にあります。子ども部屋や収納などのスペースの広さ、庭や駐車場などのニーズに対応しやすい点、そして子どもの足音や騒音を気にしなくていいといったところが、戸建てが人気のポイントです。 しかし、戸建ての住宅ならいいことばかりかといえば、決してそうとは限りません。マンションにもメリット・デメリットがあるように、戸建てにもメリットもあればデメリットもあります。その一つに挙げられるのが、「近所づきあいの苦労」です。 賃貸マンションの住宅でも近所づきあいが全く無い…ということではありませんが、戸建ての住宅を購入するとなると、町内会や近隣の住民の方とは長いつきあいになることも多いもの。「何かトラブルがあったら引っ越せばいい」というわけにはいきませんから、うまくつきあっていく必要があります。 スペースが広い分掃除の負担も大きくなりますし、設備のメンテナンスも自分たちで管理していかなければいけません。戸建てを購入するなら、利点ばかりでなく“戸建てならではの苦労”もきちんと理解しておきましょう。 立地条件、資産価値について メリットやデメリットを理解したうえで戸建てを購入すると決めたら、物件探しを進めることになります。物件探しとなると、間取りや面積、設備といった物件自体のスペックに目が向きがちですが、戸建ての物件探しには「周辺環境」も重要な要素となります。 立地条件の面でいえば、戸建ての物件探しの場合は駅近物件を探すことは難しく、最寄り駅へのアクセスが多少なりとも不便となることは少なくありません。それでもできる限り利便性を保てるよう、駅へ行く所要時間や道の歩きやすさなどは実際に自分で歩いて確認してみましょう。 また、戸建ての物件は建物だけではなく土地の価値がある分、建物の築年数が経過しても資産価値を保ちやすいというメリットがあります。将来的な売却を考えるうえで、資産価値を重視した物件選びは非常に重要です。その点でも、立地条件のよさは重視しておくべきでしょう。 周辺環境チェックポイント 使える交通機関、最寄り駅やバス停へのアクセス、終電・終バスの時間、商業施設や公共施設などへのアクセス、学校や塾、病院といった施設の有無…周辺環境でチェックしておくべきポイントは山のようにあります。肝心なのは、「自分や家族にとって、何が必要か」という点です。 働く場所はどこか、買い物は仕事帰りになるか休日にするか、お子さんに必要なのは幼稚園・保育園なのか、学校や塾、公園なのかなど、まずは家族のライフスタイルを整理することで具体的に必要なものが明確になります。必要なものを洗い出したら、それらをチェック項目にしましょう。 「必要なもの」だけでなく「あったら嫌なもの」をチェックすることも必要です。車の出入りが激しい設備や施設、夜間の照明が少なく人通りの少ない道、日差しを遮る高層マンションといった“マイナスポイント”も忘れずに確認すること。 その際に重要な情報となるのが、物件が建っている土地の「用途地域」です。用途地域の区分によってその土地に建てられる建物の種類が違い、それによって将来的に、家のすぐ近くに高層マンションや大きな商業施設が建つ可能性もあるのです。住みやすさや資産価値の両面で、忘れずに確認しておきましょう。 おわりに マイホームの購入は、人生に何度とない大きな買い物です。戸建てにするかマンションにするか、新築を選ぶか中古を選ぶか、リフォーム済の中古物件にするか、まだリフォームされていない物件を買って自分でリフォームするかなど、迷うことも多いでしょう。 そうした検討をする際に、住宅自体のスペックと同様に大切になるのが周辺環境です。住宅は購入後に手を入れることもできますが、周辺環境は自分では変えることができません。この点を念頭に置いて、物件探しでは周辺環境も細かく確認していきましょう。

リフォーム前物件はここが重要! 入居前にやっておきたいことまとめて紹介します。

Aさん家族の念願のマイホーム購入もいよいよ大詰め。リフォーム前の中古マンション物件の売買契約から住宅ローンの契約まですべて済ませ、残金決済・引渡しもまもなくです。リフォームの準備もきちんと進めており、引渡しを受け次第進める手はずになっています。 しかし、中古マンションの物件の場合、特にリフォーム前の物件では、入居前に入念にケアしておくべきポイントがあります。入居後の生活がより快適なものになるよう、最後まで気を抜かず、入居前の最後の準備を進めていきましょう。 ハウスクリーニング済に騙されるな! 中古マンションの物件広告を見ていると、「ハウスクリーニング済み」と書いてあるのをよく目にします。これを見ると、「プロの清掃会社によってきれいにクリーニングされた物件なら、自分たちで掃除しなくてもすぐに入居できそうだ」と考える方もおられるかもしれません。 しかし、一言で「ハウスクリーニング済み」といっても、どの範囲までどの程度クリーニングされているかはさまざまです。なかには、売却のために見栄えをよくするようなクリーニングだけを行い、排水溝など見えないところは掃除が行き届いていないということも。 一通りクリーニングされていたとしても、売却までの期間が長くクリーニング後かなりの時間が経過していれば、汚れが再びたまっている可能性もあります。汚れを放置したままでは暮らしの快適性にも影響しますし、ひどい場合は健康に被害を及ぼす心配もあるでしょう。 Aさん家族のように引渡し後リフォームやリノベーションを行う場合であっても、工事を行わない箇所はそのまま使い始めることになります。ですから、「ハウスクリーニング済み」という言葉に安心しきるのではなく、基本的には「入居前に清掃する必要がある」と考えましょう。 拭き掃除に加えて○○○○がおすすめ! 入居前の家具が何も入っていない状態は、すみずみまで掃除をするのにもってこいのタイミングです。が、その前にぜひ行っておきたいのが「害虫駆除対策」です。築年数が経過している中古マンションでは、どうしても害虫が潜んでいる可能性があります。長期間空き家であった物件であればなおさらです。 そこで、家具や家電、食品や観葉植物といったようなものが何もない入居前のタイミングで、「バルサン」のような燻蒸・燻煙式の殺虫剤で害虫対策をしておくのです。ポイントは、収納などもすべて開放した状態で行うこと、できれば2回実施すること。 こうして害虫駆除対策を行ったら害虫の死骸をすべて取り除き、掃除機などで埃や細かい汚れ・ダニの死骸などを吸い取ります。その後、水拭きとから拭きで拭き掃除をしましょう。掃除の時間がないという方は、プロのハウスクリーニングサービスを依頼するのもおすすめです。 早めに手配を済ませる! 家の掃除やリフォーム・リノベーションなどがすべて済んだら、いよいよ引っ越しです。新居へ入居するにあたってまず行うのが、「引っ越しを行う日」と「引っ越しを依頼する引っ越し会社」を決めることです。 肝心なのは、引っ越し会社の選定です。昨今は運送業の人手不足が深刻化しており、希望する日程で引っ越しを依頼することができないということが珍しくなくなりました。特に引っ越しの多い時期は、その傾向が顕著です。 そうならないよう、引っ越し会社の選定は早めに行いましょう。日程に余裕があれば、依頼しやすくなるだけでなく、安い日を選んで引っ越すことで料金をおさえることも可能になります。引っ越し会社を決めたあとも、荷造りやさまざまな手続きを行う必要があります。その観点でも、早め早めの手配が肝心です。 おわりに リフォーム前の中古マンションを探していたAさん家族は、不動産屋探しから物件探しに苦労するところからのスタートでしたが、勉強を重ね一歩一歩マイホーム探しを進めて、ようやく入居目前というところまでこぎつけました。 リフォーム前の中古マンションを購入して自分でリフォーム・リノベーションをするという選択肢は苦労することも多いですが、きちんと対応していけばご自身やご家族の好みにがっちり合ったすてきなマイホームを手に入れることができるのです。

まだまだ安心できない! リフォーム前中古マンション引渡しの前に知っておきたいこと

リフォーム前の中古マンションで「これだ」と思う物件を見つけたAさん家族は、売買契約も無事締結することができました。あとは、住宅ローンの本審査をパスして融資を受け、購入代金の残金を支払う残金決済を済ませれば、物件の引渡しが待っています。 しかし、中古マンションの購入に際しては、引渡しの前後で行うべきこともいろいろありますし、引き渡し後にリフォーム・リノベーションを実施するAさん家族のようなケースでは特に注意が必要となることもあります。リフォーム前の中古マンションの引渡しを迎える前に、そうしたことを理解しておきましょう。 引渡し前にやってはいけないこと! 中古マンションを購入する場合、住宅ローンを借り入れて購入費用を支払うことが大半です。その場合、物件の売買契約を済ませたら住宅ローンの本審査を受けることになります。そして本審査を通過し、無事借入金を受け取ることができれば、そのお金を残金支払いに充て、物件の引渡しを受けられる状態になります。 Aさん家族のように契約を済ませて住宅ローンの本審査の結果通知を待っている期間、あるいは本審査を通過して融資金額が振り込まれるのを待っている期間は、「引渡しまであと少し」と安心しているかもしれませんが、油断は禁物です。 この期間にほかのローンを借り入れたり自動車ローンを組んだりとほかの借金をしてしまうと、住宅ローンの借り入れができなくなる可能性があります。また、以前から借りているローンなどの返済を滞納することも、住宅ローンの借り入れに影響する可能性があるのでNGです。 せっかく契約を結んでも、住宅ローンの融資を受けることができなければ購入することができなくなってしまいます。契約を結んだからと気を緩めることなく、引渡しまでの間はくれぐれも行動に注意しましょう。 契約時と相違がないか確認する! 中古マンションを購入する場合は、引渡し日の前に「現場確認」をすることがあります。これは、売り主や不動産会社の担当者立ち会いのもとで、物件が契約条件と合致した状態になっているか、事前に約束していた修繕がきちんと対応されているかといったことを確認する場です。 中古マンションの売買契約時には契約書と合わせて、売買契約の対象となる設備を明記した「付帯設備表」や契約時点で売り主が把握している物件状況が記載された「物件状況報告書」といった書類を受け取っていることがよくあります。現場確認の際はこれらの書類を持参して、一つひとつ付き合わせて確認しましょう。 もしも物件の現況が契約内容や書面と異なることがあれば、売り主と交渉してその箇所を修繕するといった対応を求め、引渡しを受けるまでに問題を解決する必要があります。 残金決済と引渡しは同時に行う! 購入代金の残金を支払う残金決済は、住宅ローンを借り入れる金融機関の営業所で行われることが多いです。残金決済を無事に終えたら、買い主は売り主から物件の鍵を受け取って「物件の引渡し」となります。Aさん家族のように、購入した物件でリフォーム・リノベーションを実施する場合は、この段階から工事の着手が可能になるわけです。 ここで気をつけておきたいのは、「残金決済と引渡しは同時に行う」ということです。通常の不動産売買契約では、代金を全額支払った段階で所有権が売り主から買い主へ移転しますから、その場で引渡しを受けることができます。しかしなかには、残金決済が済んだのに引渡し日を延期したいと要求されるケースがあるのです。 引渡し日が延びればリフォーム・リノベーションの着工がそれだけ遅れますし、最悪の場合は引渡しまでの間に物件が損傷を受ける可能性も考えられます。そのようなことにならないよう、契約時には引渡し日を必ず確認し、残金決済と同時に引渡しを受けることを徹底しましょう。 おわりに 中古マンションの売買契約を終えたときの安心感は大きいものでしょう。しかし、住宅ローンの融資を実際に受けて残金決済を終えるまでは、気を引き締めて事に当たりましょう。 中古物件の場合、物件の状況を引渡し前に確認するというのは意外と知られていませんが、売り主が居住中であったケースでは転居して家具などがなくなって初めて発見される不具合もありますし、空き家の状態が長く続いていた物件では思わぬ劣化が進んでいることも。 安心して引渡しを受け、住み心地のいい家を手に入れるためには、引渡し前の現場確認もおろそかにせず、すみずみまできちんと確認しておきましょう。

ついに購入!! リフォーム前中古マンション購入の前に確認しておきたいこと3つ

難しかった「リフォーム前の中古マンション」の物件探しにも成功し、住宅の売買に関する知識を勉強しながらいろいろな手続きを進めてきたAさん家族。物件の売買契約もいよいよ目前というところまで進んできました。 値引き交渉にも応じてもらうことができ、住宅ローンの借り入れも見込んでいるとはいえ、高額な買い物である中古マンションの売買契約となると緊張感もひとしおです。さらに、物件購入後にはリフォーム・リノベーションも待っています。 物件の購入からリフォーム・リノベーションをスムーズに進めるためには、その流れや確認しておくべきポイントについてあらかじめ理解しておきましょう。 一都三県の物件探し・価格交渉ならスターフォレストにおまかせ 完全無料でご相談可能ご希望の物件を紹介します リフォームするなら、購入とリフォームをスムーズに 中古マンションを購入してリフォーム・リノベーションを行う場合は、物件の売買契約や代金の支払いをすべて済ませて引き渡しを受けてから、リフォーム・リノベーション工事を実施します。その工事が完了して、初めて入居できることになります。 リフォーム・リノベーションの範囲がそれほど広くなければ工事も比較的短期間で済み、すぐに入居できるようになるかもしれません。一方で、フルリノベーションのように工事範囲が多岐にわたるケースでは、入居できるようになるまで時間がかかることも考えられます。 Aさん家族のように賃貸住宅にお住まいの場合は、物件が入居可能になり引っ越しを終えるまでは賃貸の家賃を支払い続けることになります。その間に住宅ローンの返済が始まってしまったら、家賃と住宅ローンの返済とで支出が二重になってしまうのです。 そうしたロスをなるべく減らし、スムーズに入居できるようにするためには、物件探しと並行してリフォーム・リノベーションの準備も進めておきましょう。 新築物件と違う中古物件の契約までの流れ 物件の購入は、売り主に「買付証明書(購入申込書)」を提出して正式な購入意思を表明することから始まります。この書類には、購入価格や契約日・引渡し日などに関する希望や、残金の決済方法といった購入に関する諸条件が記載され、売り主はこの書類をもとに検討します。 なお、新築物件を購入する際には、この段階で10万円程度の「申込証拠金」を支払うことがあります。これは手付金とは別の費用で、本気で購入する意思があることを示すための慣習とされていますが、中古物件の購入に際してはこの申込証拠金を支払うことはありません。 条件を調整し、最終的に合意に至れば売買契約の締結へと進みます。この段階で同時に手続きするのが住宅ローンの事前審査です。問題なければ、契約内容のなかでも特に重要な事項について説明を受ける「重要事項説明」を経て、売買契約を締結します。 契約締結時には購入価格の5%から10%の金額を手付金として売り主に支払い、不動産会社が仲介に入っている場合は仲介手数料の半額も支払います。契約が済んだら、住宅ローンの本審査を受けます。融資の承認が下りたらローン契約を結んで融資を受け取り、購入費用・仲介手数料の残金を支払います。 住宅ローン控除の条件チェック 住宅ローンを利用して住宅を購入した場合には、「住宅ローン控除」という減税措置を活用することができます。この適用を受けると、住宅ローンの年末残高の1%に相当する額が所得税から控除されるという、節税メリットの大きい措置です。 住宅ローン控除は、新築物件だけでなく中古マンションの購入でも適用を受けることができます。ただし、無条件で受けられるものではなく、クリアすべき一定の条件があります。 基本となる条件は、「自分が住む住宅の購入」「住宅ローンの借り入れ期間が10年以上」「床面積が50平方メートル以上」「年収が3000万円以下」「住宅を取得した日から6カ月以内に住みはじめ、その年の12月31日まで継続して住んでいる」というものです。 中古物件の場合はさらに条件が追加されます。なかでも注意すべきなのが、築年数。鉄筋コンクリートなどで建てられた耐火建築物の場合は築25年以内であること、木造などで建てられた耐火建築物以外の場合は築20年以内であることが条件となります。 おわりに リフォーム前の中古マンションの物件探しや購入の手続きには多くの手間がかかりますから、「物件の購入が落ち着いてから、リフォームの内容をゆっくり考えよう」と思う方もおられるかもしれません。 しかし、物件の引渡しからリフォーム・リノベーション工事、入居までの期間が長くなれば、支払いが二重になるばかりでなく、住宅ローン控除の適用にも影響する可能性があります。物件の引渡しから入居までをスムーズに進めるためには、早い段階からリフォーム・リノベーションの準備に着手しましょう。

最後まで気を抜かない! リフォーム前中古マンション購入の住宅ローン本審査について

念願のマイホーム購入に向けて、リフォーム前の中古マンションの物件探しを進めてきたAさん家族。幸い、値引き交渉にも成功し、住宅ローンの事前審査も無事済ませることができました。そうなれば、いよいよ売買契約を締結し、住宅ローンの正式な申し込みへと進むことになります。 住宅ローンの事前審査を受ける前には、融資を受けることができるかどうかと不安を感じていたAさん家族ですが、事前審査を通過したことでその不安も解消されました。しかし住宅ローンには本審査があり、事前審査を通過しても本審査も通過するとは限りません。 一都三県の物件探し・価格交渉ならスターフォレストにおまかせ 完全無料でご相談可能ご希望の物件を紹介します 本審査が通らない理由3つ 住宅ローンでは、「事前審査」と「本審査」という2回の審査を通じて金融機関が貸し出しの可否と貸出金額を決定しますが、事前審査は通過しても本審査が通らなかったというケースは珍しくありません。その理由としてよくみられるのは、次の3つです。 中古マンションで未登記がある 中古マンションでは新築されたあとに増改築されることがありますが、増改築された部分の登記が済んでいないケースがあります。この状態では、金融機関がその物件すべてを担保にすることができず、物件の担保価値が下がってしまうということになります。 中古マンションの価格が相場とかけ離れている 個々の物件の売買価格はさまざまな条件によって相場を多少上下することがあります。それでも、価格が相場とあまりにも大きくかけ離れていると、「購入価格」と「担保価値」に大きな差が生じ、金融機関が損をしてしまうリスクがあります。そうなると、住宅ローンの融資を受けられなくなるか、融資額が減ってしまうことがあります。 修繕積立金が積み立て不足 マンションの定期的な点検・修繕は、建物の寿命に大きく影響する要素の一つです。その定期的な点検・修繕と、十数年に一度必要となる大規模修繕を行うために必要となるのが「修繕積立金」。修繕積立金が不足していれば、そうしたメンテナンスを行うことが難しくなると考えられ、担保価値が低くなってしまうのです。 中古マンションの住宅ローン審査で大事なポイント6つ 用意できる頭金の金額 借り入れ希望者が用意できる頭金が大きければ、それだけ借入額を減らすことができ、返済の負担が軽減されます。金融機関にとっては、借り入れる方の返済負担率は貸し倒れリスクにつながりますから、頭金の金額の影響は小さくありません。 借り入れ希望者の健康状態 住宅ローンの返済は、借り入れる方が健康で働き続けられることが前提です。万一の場合にローンの返済に充てるための団体信用生命保険(団信)も、健康でないと加入することができず、住宅ローンの借り入れが難しくなることも。 購入する物件の築年数 築年数は、物件を売却する際の価格設定に大きく影響する要素であり、物件の担保価値を左右します。住宅ローンの返済が滞り、金融機関が物件を売却して返済に充てることになれば、物件の築年数が重要なポイントになってくるというわけです。 購入する土地・物件の権利関係 住宅ローンの借り入れ名義と、物件所有者の名義が同じであるかどうか、購入する物件について借地権や抵当権といった権利関係がクリアされているかどうかといった点は、担保価値に重要な影響を及ぼすポイントです。 購入する物件の耐震性 物件の耐震性は、物件の資産(担保)価値に影響するのはもちろん、「フラット35」という住宅ローンを利用する場合には一定の基準をクリアする必要があるという点でも関係する要素です。 購入する物件の適法性 増改築された物件では、法律で定められた建ぺい率や容積率に違反してしまっていることがあります。それが判明すれば、住宅ローンの融資自体を受けることができなくなります。新築時の適法性だけでなく、現在の状態の適法性も確認する必要があります。 おわりに 住宅ローンは、借り入れる方の年収や勤務状況といった「支払い能力」をベースに、これから購入する予定の物件を万が一の場合の担保にして借り入れる借金です。高額を貸し出す銀行などの金融機関にとっては、貸したお金を回収できなければ損害になりますから、確実に回収するべく厳密に審査を行います。 事前審査を通過すると安心して「もう大丈夫」と思うかもしれませんが、本審査を通過して最終的に借り入れるまでは油断は禁物です。特に中古マンションの場合、担保価値が低く評価されて審査に影響する傾向がありますから、最後まで気を抜かず事に当たりましょう。

買うと決めたら読もう! リフォーム前中古マンションの価格交渉を成功させる秘訣とやってはいけないこと

リフォーム前の中古マンションの物件探しにじっくり取り組んできたAさん家族も、ようやく「これだ!」と思う物件に出合うことができました。中古マンションの購入手続きについても勉強を重ね、住宅ローンの事前審査の準備も進めているところ。購入の検討も最終段階を迎えています。 とはいえ、気になるのは購入価格。人生に何度とないといわれる大きな買い物の最終決断を下す“最後の一歩”をなかなか進めきれません。「もう少し安くなったら決めやすいのだけど…」そんなときは、値引き交渉をしてみることを考えましょう。 値引きに対する姿勢を業者別で知る 複数の購入希望者が集まることも珍しくない中古マンションの物件では、値引き交渉が成功するかどうかはまさしくケースバイケースです。加えて、その物件を売りに出しているのが企業なのか個人なのかによっても値引きに対する姿勢は異なります。 中古物件を売却しようとしているのが企業で、かつ大手の場合は、基本的に値引きはしないという姿勢のところが多いです。同じ企業でも、地場に根ざした中小企業や個人経営の企業などでは、条件によっては値下げ交渉に柔軟に応じてもらえることがあります。 個人が物件を売りに出している場合でも、急いで売りたい事情があるケースではある程度値引き交渉に応じてもらえる可能性が高まりますが、急いで売る必要がないというケースでは値引き交渉に応じてもらうのは容易ではありません。 物件のオーナーである個人が売却しているケースでは、抵当権の抹消といった事情から売却する際の自由度が狭く、値引き交渉に応じることができないことや金融機関の了承が必要とされることもあります。 値引き交渉の相場と交渉成功のポイント 値引き交渉に応じてもらえたとして、実際にどのぐらい値引きしてもらうことができるのか…。これもケースバイケースというのが実状ですが、大きく分類すると「売りに出してからまだ日が浅い物件」と「売りに出して数カ月経過している物件」で傾向が分かれます。 販売してまだ1カ月や2カ月といった物件ではこれから売れる可能性も十分高く、売り主がまだまだ“強気”です。そのため、値引きが実現するとしてもその額はそれほど大きなものではありません。数十万単位といったところとされています。 対して、販売後数カ月経過しているのにまだ売れないという物件では、売り主にも焦りがみえはじめ「価格を多少下げても売却したい」と考えるケースが増えてきます。売り主が法人であればその傾向はより強まり、販売後3カ月経った物件では5%前後、半年以上経過すると10%割引を受けられることも。 このように、値引き交渉を成功させるための大きなポイントは「タイミング」です。売り主が企業である場合はその企業の決算時期、不動産会社が仲介している場合は媒介契約の契約期間(3カ月であることが多いです)なども値引き交渉に影響するタイミングの一つです。 やってはいけない価格交渉3つ 買い主としては、値引き交渉が成功するか否かは非常に大きな要素ですから、さまざまな交渉テクニックを使って値引き交渉を成功させようとするのは当然のことです。それでも「してはいけないこと」もありますので、あらかじめ理解しておきましょう。 値引き交渉したのに結局買わない 値引き交渉は、「値引きに応じてくれたら購入する」という購入の意志をもって行うものです。値引き交渉をもちかけて値引きをしてもらったのに「やっぱり買わない」とするのは信頼関係を裏切る行為であり、そのあとの物件探しにも影響が生じます。 マイナスの点を伝えて交渉する 「この物件にはこれだけマイナスの要素がある。だから値引きしてください」とばかりにマイナスポイントばかりを挙げるのは逆効果です。その物件は売り主にとっては大切な財産ですし、そのような手法をとる購入希望者は売り主や不動産会社から敬遠されてしまうでしょう。 居住中物件で売り主に直談判する オーナーが居住中の物件では物件見学でオーナーに会うこともありますし、家に行けば売り主と話ができることになります。そこで買い主が売り主であるオーナーに対して直接値引き交渉をもちかけるケースがありますが、これは非常に心証を悪くする行為です。 おわりに 住宅の買い物は高額であり、「少しでも安く買いたい」と思う買い主の心理は誰しもが納得するものでしょう。一方で、かつて高額で購入した大切な財産を売りに出す売り主にとっては「少しでも高く売りたい」と思うもの。この心理も十分理解できるものです。 そうした売り主と買い主が行う値引き交渉では、お互いの立場や状況を尊重し、節度やマナーを保って臨むという姿勢が非常に重要です。また、中古物件の場合、値引き交渉を粘っているうちにほかの購入希望者が購入を決めてしまうこともありますので注意しましょう。

物件購入…その前に! リフォーム前中古マンションの購入時に必要な住宅ローン事前審査とリフォームローンについて

リフォーム前の中古マンションを買って、好みに合わせたリフォーム・リノベーションを行った家に暮らす…。そうした形でのマイホームの購入に向けて、Aさん家族は物件探しに勤しむ日々を過ごしています。 住宅を購入する際には「住宅ローン」を借り入れて支払うのが一般的ですが、中古マンションを購入してリフォーム・リノベーションを行うにあたっては、住宅ローン以外にもリフォームローンの借り入れが必要となることもあります。リフォームローンとは、どのようなものなのでしょうか。 一都三県の物件探し・価格交渉ならスターフォレストにおまかせ 完全無料でご相談可能ご希望の物件を紹介します 住宅ローンの事前審査と審査に必要なものについて 住宅ローンの借り入れを希望する場合、融資を受けることができるかどうかの「審査」を受けることになります。この審査には、「事前審査」と「本審査」の2段階があります。 事前審査とは、物件の購入や住宅ローンの借り入れの正式な申し込み・契約締結を行う前に、住宅ローンを借りられるかどうかをある程度判断するための審査です。 事前審査を受ける際は、物件の概要がわかる書類、運転免許証などの本人確認書類、源泉徴収票や確定申告書などの収入証明書類、住民票といった書類を、審査申込書と合わせて提出します。 事前審査は、早ければ1日から2日程度、平均1週間程度で結果が通知されるのが一般的です。ただし、中古マンションを購入する場合の審査は、新築住宅の場合よりも時間がかかることがあります。中古物件の場合は、借り入れる方の年収や勤務状況に加えて、購入する物件の担保価値も厳しく審査されることになるためです。 知っておきたい買付優先と契約優先について いい物件が見つかったらすぐに購入したいと考えているAさん家族ですが、中古マンションの人気物件には多くの買い手が集まり、購入の申し込みが“競争”になることも珍しくありません。同時期に複数の購入申し込みがあった場合はどうなるのでしょうか。 ある一つの物件に対して複数の購入希望が入った場合、売買取引の優先権がどうなるのかというルールを定めた法律などはありません。一般的には、いち早く買付証明書を提出するなどして購入の申し込みを行った方が優先されるケースが多く、この考え方を「買付優先(申込優先)」といいます。 もう一つ、優先する購入者を決める際の考え方として採用されることが多いのが「契約優先(手付優先)」です。契約優先では、買付証明書の提出タイミングにかかわらず、売買契約の締結や手付金の支払いなどを早く進めることができるという方が優先されます。 リフォームローンについて 中古マンションなどの物件を購入する際には、売り主に対して購入費用を支払う必要があり、住宅ローンを借り入れて支払いに充てるケースが大半です。さらに、中古マンションを購入してリフォームやリノベーションを実施する場合には、リフォーム・リノベーション費用も支払うことになります。 住宅ローンの借り入れでリフォーム費用まですべて支払えればいいのですが、リフォーム費用が高額であったり、物件の担保価値が低いなどの理由で住宅ローンの借り入れ額が希望に満たなかったりすると、住宅ローンだけではリフォーム・リノベーション費用までまかなうことができないケースもあります。 その場合には、リフォームローンを借り入れて支払うことになります。リフォームローンは、借り入れに担保が必要な「担保型」だけでなく、無担保で借りることができる「無担保型」もありますが、一般的な住宅ローンに比べると金利が高く、返済期間も10年から15年と短めである点には注意が必要です。 おわりに リフォーム・リノベーションが施されていないリフォーム前の中古マンション物件は意外と少ないものです。そのなかからさらに絞り込み、希望する条件に合う物件を見つけることができたら、ほっと一安心するのではないでしょうか。 しかし、いい物件はほかの購入希望者との“競争”が起こりがちです。そこで一歩先んじて物件の購入を先へ進めるためには、売り主に対して購入の申し込みを表明し、住宅ローンの事前審査を受けることが大切です。 さらに、必要に応じてリフォームローンの借り入れも検討する必要があります。資金計画に不安や悩みをもっている方は、不動産会社や金融機関などに相談してみるといいでしょう。

【内見ポイントの教科書】リフォーム前中古マンションを見学する際に気をつけたいポイント

最初はリフォーム前の中古マンションをなかなか探し出すことができなかったAさん家族ですが、じっくり探すうちにいくつか気になる物件が見つかってきました。そこで、検討を一歩先に進めるために、物件を実際に見学することになりました。 AさんもAさんの妻も、これまで賃貸物件を借りる際に何度か内見をしたことがあるものの、購入を検討している分譲マンションの見学は初めてです。新築物件と違いパンフレットなどが用意されているわけでもない中古マンションでは、どのような点に注意して見学すればいいのでしょうか。 買いどきの築年数と気をつけたい築年数 一言で「中古マンション」といっても、その築年数は物件によってさまざまです。築年数が経過している物件ほど価格は安価になる傾向がありますが、その反面、劣化も激しくなり、場合によっては修繕しないと住めないような物件もあります。 Aさん家族のようにリフォーム・リノベーションを前提とした購入だとしても、傷みがあまりにも激しいような物件では修繕自体に多額の費用がかかってしまいます。中古マンションの物件を購入する場合は、築年数と価格のバランスを見極めるのが重要です。 そのなかで特に注目したいのは、築20年ほどの物件です。中古マンションは築年数の経過に比例して価格が下がりますが、築20年から25年程度で底値を迎えるといわれています。したがって、物件の状態と価格のバランスが比較的いい状態になりやすいのです。 反対に、気をつけたいのが、2018年時点で築37年以上経過している物件です。1981年5月以前に建築確認がなされた中古マンションは、現行の耐震基準より条件の緩やかな「旧耐震基準」に則して建てられています。旧耐震基準の建物が問題であるとは限りませんが、新耐震基準が適用された建物のほうが安心感が強いといえるでしょう。 見学時に確認しておきたいポイントについて 物件の外側の見学ポイント 中古マンションの外側から物件までの道のりでは、建物の外壁や共用部をチェックしましょう。 ・マンションの外壁に目立つひび割れやサビ、汚れなどの劣化がないか ・駐車場、駐輪場はマナーよく使われているか ・ごみ置き場はしっかり清掃されているか、ごみの分別は適切か ・エントランス、廊下、エレベーターなどの共用部分の清掃状態、照明、ごみ・私物の放置状況など 物件の内側の見学ポイント 物件の室内に入ったら、室内の状態をくまなくチェックします。 ・ドア、窓などの開閉をスムーズにできるか、ドアの枠や窓などが傾いていないか ・床にきしみやゆがみがないか、床の厚みはどのぐらいか ・天井や壁にひび割れやゆがみがないか、水漏れやカビの痕跡がないか ・窓からの日当たり風通し、眺望の具合 ・キッチン、トイレ、洗面、バスルームなどの水まわりの使いやすさ、カビや悪臭の有無 居住中の物件の見学ポイント 物件のオーナーが住んでいる段階で売りに出している物件の場合、見学時にオーナーや家族が家にいることがめずらしくありませんし、同席していなくても家財道具も置いてあります。その状態では遠慮してしまって気兼ねなく見学できないと思う方もおられるかもしれません。 しかし、人生に何度とない大きな買い物をするわけですから、見学に遠慮は禁物です。ドアや窓の開閉、収納の内部、水回り、床下収納庫や点検口など、確認すべきところはすべて確認しましょう。ただし、了承を得たうえで見学するなど、マナーは大切に。 修繕履歴・管理費滞納なども確認を 建物の寿命は日頃の管理状態によって大きく左右されるといわれますが、マンションも例外ではありません。マンションも定期的な点検・修繕は不可欠ですし、十数年に一度は大規模な修繕が必要となります。過去の点検・修繕履歴と今後の修繕計画を確認しておきましょう。 また、マンションでは管理費や修繕積立金の支払いが必要ですが、売り主がそうした費用を滞納したまま売りに出しているケースもあります。加えて、毎年支払う固定資産税を滞納していることも。こうした滞納がないかどうか、事前に確認するのを忘れずに。 おわりに 築年数が数十年経過した古い中古マンションは安価で購入しやすく、リフォーム前の物件であれば購入費用をさらに安くおさえることも。その後、ご自身やご家族の好みに合わせてリフォーム・リノベーションを行うと考えれば、夢は広がるでしょう。しかし、中古マンションには中古ならではの注意点があります。 見学に際しては、「当日持参する物」と「当日確認すること」のリストを作って持っていくとチェック漏れを防ぎやすくなります。実物を見学できるのは、中古マンションならではのメリットです。その機会を最大限に生かしましょう。

3分読めばコツがつかめる!? リフォーム前の中古マンションを見つけるためのポイント

「リフォーム前の中古マンションなら安く買いやすいし、多少古くても自分でリフォームやリノベーションを行えば好みに合わせた家にできる」と考えたAさん家族は、念願のマイホーム購入に向けて物件探しを始めています。ところが、肝心の「リフォーム前の中古マンション」が見つかりません。 すでにリフォームが施された中古マンションの物件情報はいくつも目にするのに、リフォームもリノベーションもされていない中古マンションの物件がなかなかないのです。リフォーム前の中古マンションの物件探しは、どのような点に注意して行う必要があるのでしょうか。 リフォーム前の中古マンションが見つからない理由について 市場に出回る中古マンション物件の多くは「すでにリフォーム・リノベーションで改装された物件」です。その最も大きな理由は、リフォームやリノベーションできれいに整えられた物件のほうが人気が集まって売れやすくなるからです。 自分でリフォームやリノベーションを行うつもりがない方にとっては、「築年数が経過して老朽化したリフォーム前の中古マンション」よりも「築年数は経っているけれどリフォーム済みできれいな中古マンション」のほうが選びたくなるもの。 ですから、物件を売りたいと考えるオーナーにとっても、中古物件を買い取って再販しようとする不動産会社などの事業者にとっても、中古マンションはリフォームして内装をきれいにしてから、あるいはフルリノベーションで最新の使いやすい住宅に整えてから、売りに出したほうがメリットを得やすくなるというわけです。 手入れのタイミングとホームインスペクションについて Aさん家族のように自分自身でリフォーム・リノベーションをしたいと考えている場合は、「リフォーム費用が上乗せされていない、リフォーム前の物件の購入費用」と「自分で行うリフォーム・リノベーションの費用」を必要な費用として考えるでしょう。 その費用を見積もる際には、自分が変えたい部分のリフォーム費用のみを考えがちですが、中古マンションの物件の場合は好むと好まざるとにかかわらず、住み続けるために修繕が必要となることもあり、その修繕費用がかかることもあるのです。 一般的なマンションの場合、築15年経つとクロスの交換や温水洗浄便座の交換が必要となることが多く、築20年では給湯器や洗面台などの交換、築25年となるとキッチンやトイレ、フローリングに至るまで交換が必要になることが少なくありません。 そうしたことを考えるときに頼りになるのが、専門知識を有する第三者が物件を診断し、建物の劣化や欠陥の有無、修繕が必要な箇所などをまとめて報告してくれる「ホームインスペクション(住宅診断)」です。 中古住宅の売買契約に際しては、その物件がホームインスペクションを実施しているかどうかを買い主に対して明確に告知するという義務が課されています。物件探しの際はこの点もきちんと確認し、場合によっては実施を検討しましょう。 リノベーション・リフォームに向いている物件とは? 物件広告などを見ていると、「築年数が経過して古くなった物件」「修繕が必要な物件」などを「リフォーム向きの物件」「リノベーション向き物件」として打ち出していることがよくありますが、本当の意味での“リフォーム・リノベーション向き”はそれだけではありません。 傷みが進んだところを新築に近い状態に修繕・改装するリフォームも物件の多くの箇所に手を入れることになりますが、間取りや設備などを大きく変えて物件に新築時以上の価値をもたらすリノベーションでは、場合によっては壁や配管などもすべて取り除いて作り替えることになります。 ところが、たとえば「物件の仕様上、配管類を納めるパイプスペースの位置を変えられない」となれば、リノベーションできる範囲が狭まることになります。このようなマンションの構造・管理規約上の制約がない(少ない)ことも、リフォーム・リノベーション向きかどうかを考えるには重要なポイントです。 おわりに リフォーム前の中古マンションを安く買って、自分や家族の好みに合わせてリフォーム・リノベーションをするのは、住み心地をよくする効果的な選択肢の一つです。しかしそれを実現するためには、物件価格や築年数以外にもチェックしておくべき点があります。 それは、「希望のリフォーム以外にも修繕すべき箇所がないか」「リフォーム・リノベーションをするのに適した構造・管理規約になっているか」ということです。特にリフォーム前の中古マンションを購入するのであれば、そうした点を念頭において物件選びをする必要があるでしょう。